長崎が舞台の作品:「描いてみんね!長崎」事業|長崎県立長崎図書館 郷土資料センター

長崎が舞台の作品:「描いてみんね!長崎」事業

長崎が舞台の作品:「描いてみんね!長崎」事業

「長崎を舞台にした本を読みたいけど、何を読んで良いか分からない」

そんなことはありませんか?

長崎を舞台にした小説は沢山あるし、現在も次々と発表されていてどれから読めばよいのか難しいですよね。

そんな時は長崎県が行っている「描いてみんね!長崎」事業を活用して書かれた作品から読んでみてはどうでしょう。

この事業は、長崎県を舞台に作品を作ろうとしているクリエイターを支援する事業です。

具体的には長崎への取材旅行への招待、取材先への同行案内、現地での案内人の紹介、取材後の資料・情報の提供などを行っています。

長崎県を舞台とする小説などの作品を多く生み出すことで、沢山の方に本県の魅力に気づいていただくことを目的としています。

既に多くの作品がこの事業を活用して生み出されています。

多くの作家が私たちの知らないうちに長崎県を訪れていたなんて、驚きですね。

<小説>

蘭医繚乱 洪庵と泰然 海堂尊/著 PHP研究所 2024年10月刊

「西の適塾、東の順天堂」と呼ばれ、当時の若者を魅了した名門塾の創始者である蘭方医、緒方洪庵と佐藤泰然。明治維新に向かう激動の時代、後世に活躍する多くの人材をそれぞれ育成する一方、当時の人々が怖れた疫病「天然痘」の撲滅に挑み続けた半生をドラマチックに描いています。

二人は同じ時期に長崎で蘭学を学んだライバルでもありました。

 

2022年11月 長崎市を取材 取材の様子はこちら

海を破る者 今村翔吾/著 文藝春秋 2024年5月刊

舞台は鎌倉時代の元寇。

登場人物は河野水軍と呼ばれた瀬戸内海を拠点にしていた河野家の一門と御家人。

その河野家の内紛と元寇を機に再興される様が描かれています。

作品のクライマックスの舞台として鷹島が登場します。

 

2019年12月 松浦市を取材 取材の様子はこちら

パシヨン 川越宗一/著 PHP研究所 2023年6月刊

キリシタン大名・小西行長の孫で、対馬藩主・宗義智の子として生まれたという彦七(のちの小西マンショ)。

キリスト教の禁教の時代に「最後の日本人司祭」となったマンショの生涯を描いた歴史小説です。

18回中央公論文芸賞受賞。

 

2021年3月 長崎市、南島原市を取材 取材の様子はこちら

見果てぬ王道 川越宗一/著 文藝春秋 2022年12月刊

孫文を支え続けた日本人実業家のスケール溢れる一代記。

長崎出身の実業家・梅屋庄吉の熱き生涯が描かれています。

著者である川越氏が『海神の子』執筆のため「描いてみんね!長崎」事業で来崎された折、旧香港上海銀行長崎支店記念館にある長崎近代交流史と孫文・梅屋庄吉ミュージアムの展示をご覧になりました。その時の印象から着想を得てこの物語は生まれたそうです。

 

2020年1月 長崎市、壱岐市を取材 取材の様子はこちら

海神の子 川越宗一/著 文藝春秋 2021年6月刊

江戸の人々を熱狂させた人形浄瑠璃「国性爺合戦」のモデルとなった英雄・鄭成功を新たな形で描く長編小説。

この小説の主人公は鄭成功(福松)ですが、もう一人の主人公は鄭成功の母であり、海賊の頭領である松かもしれません。

この松が平戸出身。鄭成功自身も幼少期を平戸で過ごしています。

 

2018年9月 長崎市、五島市、平戸市を取材 取材の様子はこちら

西の果てのミミック 渡會将士/著 文藝春秋 2021年7月刊

主人公が訪れた長崎県で、奇妙な女性と出会い、不思議な出来事に遭遇するエンターテインメント小説。

作者の渡會将士さんはミュージシャンで、ライブなどで何度も長崎を訪れたことがあるそうです。「長崎は雨だった」という曲もあるとか。

 

2018年9月 長崎市、五島市を取材

手のひらの楽園 宮木あや子/著 新潮社 2019年7月刊

長崎県を舞台に、エステティシャンを目指す女子高生の学園生活を明るくさわやかに描いた小説。長崎県の離島・松乃島で母子家庭に育った友麻を主人公に、繊細な十代の姿を描き出す、感涙の青春小説。

登場する学校は大村市にある向陽高校がモデルです。

 

2017年6月 大村市、西海市を取材

以上ご紹介している小説以外にも単行本として出版されていない(現時点では雑誌掲載のみの)作品もあります。

恩田陸さんや澤田瞳子さんなど直木賞作家の作品もありますよ。

「笑うカピタン」「歌うカステラ」恩田陸/著(「オール読物」掲載)

「わらわ鬼」ほか澤田瞳子/著(「オール読物」掲載)

「島に聳え建つ巨石に隠された謎」(「山と渓谷」掲載)

<漫画>

アンゴルモア 元寇合戦記

たかぎ七彦/著 KADOKAWA

元寇(文永の役・1274年)における対馬の戦いを描いた人気漫画です。全10巻。

続編の博多編もあります。

 

2016年6月 対馬市を取材

戦争めし 魚乃目三太/著 秋田書店

太平洋戦争に従軍した日本軍兵たちと本土の人々の食事事情を綴ったセミドキュメンタリー。エピソードごとに主人公が変わるオムニバス形式で描かれています。

第6巻:長崎原爆めし

第9巻:戦時下のかくれキリシタン/泪の羊羹と勤労女学生の恋

第10巻:昭和20年8月の鯨

2022年11月 新上五島町、長崎市外海地区を取材 取材の様子はこちら

2019年7月 長崎市、川棚町を取材 

以上ご紹介している漫画以外にも「会長 島耕作」第10巻(弘兼憲史/著 講談社)や「紅灯のハンタマルヤ」全3巻(町田とし子/著 講談社)など「描いてみんね!長崎」事業を活用して創作された作品が多数あります。

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